書評・読書感想

芦花公園著「ほねがらみ」幻冬舎文庫

芦花公園著「ほねがらみ」読了。 芦花公園先生の佐々木事務所シリーズ3作を立て続けに読んだ後で、デビュー作の本書を手に取りました(私は面白い小説に出会えると、同じ作者の本を続けて読む癖があるのです。)。 ノンシリーズの作品かと思っていたら、まさ…

芦花公園著「聖者の落角」角川ホラー文庫

佐々木事務所シリーズ第3作目の「聖者の落角」読了。 素直に感想を書けばよいところを話が遠回りになってしまうのだが、私が地方公務員の仕事を選び、うつ病で休職している現在も復職を目指している理由は、私の仕事を通して、誰一人として自ら死を選ぶこと…

芦花公園著「漆黒の慕情」角川ホラー文庫

いやー、前作「異端の祝祭」に引き続き今作もすごかった。没入感は前作以上でした。 母子関係が作品全体の通奏低音となっていて、人間模様に心が揺さぶられます。 芦花公園先生は女性だと思っているのですが、覆面作家なのでその辺もミステリアス。 令和5年5…

芦花公園著「異端の祝祭」角川ホラー文庫

Twitterでおすすめされていたのを覚えていて、ブックオフに売っていたので購入。読み出したら一気読みで止まりませんでした。なんだこの面白さは… 貴志祐介先生の「黒い家」や、平山夢明先生の「東京伝説」シリーズ、翻訳だと「羊たちの沈黙」などの結局一番…

手塚治虫文庫全集 鉄腕アトム(1)

鏡光膜にSFセンスをビンビン感じる。たった一コマで遥かに進んだ科学技術水準を説明できていてすごい。 小学生の頃、鉄腕アトムを繰り返し読んだ。アトムの賢く優しい心と、どことなく少女寄りの中性的なビジュアルに憧れた。 鉄腕アトム(1) (手塚治虫文庫全…

とりあえずやりたいこと

・ブログ更新用に安っすいデジカメ(SDカード式)を買う。iphoneからだと面倒。 ・近くの公立大学の図書館が学外者の利用をコロナ対策で制限していたが、2023年5月8日をもって学外者利用制限解除となったので、Macbook Airを持って行って小説を書きに…

哲学用語図鑑(田中正人著 プレジデント社)

わずか1ページ又は見開き2ページの紙幅で、難解な哲学概念の本質を説明することに成功しています。 このような仕事は、哲学への真の理解と愛情、専門家やリテラシーのある読者からの批判を恐れない勇気、見えない概念を図解するクリエイティビティがなけれ…

おじさんになるということ

生きることはつらい。 だいたい中学生ぐらいから、生きていることが辛いと思うようになった。 おじさんになった今でも、生きることはそれなりに辛いけれど、ずいぶんと楽になった。 自分自身が無価値であることに打ちのめされ、日に日に焦りが増し、無力感に…